二級ボイラー技士 過去問
令和8年4月公表
問4 (ボイラーの構造に関する知識 問4)

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問題

二級ボイラー技士試験 令和8年4月公表 問4(ボイラーの構造に関する知識 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

炉筒煙管ボイラーに関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
  • 加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものがある。
  • 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が小さい。
  • 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
  • 炉筒は、他の部分より高温になるので、胴板にブリージングスペースを設けて応力を緩和する。
  • 煙管には、伝熱効果の高いスパイラル管を使用しているものが多い。

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この過去問の解説 (2件)

01

ボイラーの構造に関する出題数10問のうち、「炉筒煙管(ろとうえんかん)ボイラー」に関する問題です。
令和7年10月公表問題は全く同一、令和7年4月公表問題は、ほとんど同じですので、今後も連続で出題される可能性が高いです。しっかりと覚えましょう。

 

炉筒煙管ボイラーとは、水を入れた円筒の中に径の大きい炉筒と煙管を複数配置し、燃焼室のガスを通すことで蒸気を発生させるボイラーです。
 

選択肢1. 加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものがある。

正解です。

 

炉筒煙管ボイラーは、加圧燃焼方式(炉内に空気を送り込み、炉内の圧力を高めて燃焼効率を高める方式)を採用しています。燃焼室熱負荷を高くすると燃焼効率を高めることができますので正解です。

選択肢2. 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が小さい。

正解です。

 

水管ボイラーの細い水管に水を通すのに比べて、炉筒煙管ボイラーは胴側に多くの水を保有します。よって蒸気使用量の変動による圧力変動が小さいので正解です。
 

選択肢3. 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。

正解です。

 

戻り燃焼方式とは、燃焼ガスが炉筒内で折り返す燃焼方式のことで、炉筒煙管ボイラーでは、燃焼ガスが戻るように流れ、燃焼効率を高めたものがありますので正解です。
 

選択肢4. 炉筒は、他の部分より高温になるので、胴板にブリージングスペースを設けて応力を緩和する。

誤りです。この問題の正答になります。

 

炉筒は、他の部分より高温になるので、平形鏡板と胴に取り付けたガセットステー下端と炉筒との間にブリージングスペースを設けて応力を緩和するので誤りです。

選択肢5. 煙管には、伝熱効果の高いスパイラル管を使用しているものが多い。

正解です。

 

炉筒煙管ボイラーの煙管(炉筒で発生した高温ガスが通る細い管)には接触伝熱吸収に優れたスパイラル管を採用しているものが多いので正解です。
 

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02

適切でないものは、【炉筒は、他の部分より高温になるので、胴板にブリージングスペースを設けて応力を緩和する】という記述です。

炉筒煙管ボイラーでは、炉筒が高温になるため、熱による伸びや応力に注意が必要です。
ただし、応力を緩和するために設けるのは、胴板のブリージングスペースではなく、炉筒の波形構造などです。
ブリージングスペースは、主に鏡板や煙管まわりの熱膨張による応力をやわらげるための空間です。

選択肢1. 加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものがある。

炉筒煙管ボイラーには、燃焼室内を加圧して燃焼させる方式を採用したものがあります。
加圧燃焼方式では、燃焼室内で燃料を強く燃やすことができ、限られた空間でも多くの熱を発生させやすくなります。

そのため、燃焼室熱負荷を高くし、燃焼効率を高めたものがあります。

選択肢2. 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が小さい。

炉筒煙管ボイラーは、ボイラー内に多くの水をためる構造です。
水の量が多いと、蒸気の使用量が急に増えたり減ったりしても、圧力が急変しにくくなります。

一方、水管ボイラーは保有水量が比較的少ないため、負荷の変動に対して圧力が変わりやすい面があります。
したがって、炉筒煙管ボイラーは、水管ボイラーに比べて圧力変動が小さいといえます。

選択肢3. 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。

戻り燃焼方式とは、燃焼ガスの流れを折り返すようにして、ボイラー内で熱をより有効に使う方式です。
燃焼ガスが通る距離を長くできるため、熱を水に伝えやすくなります。

そのため、炉筒煙管ボイラーには、戻り燃焼方式を採用して燃焼効率を高めたものがあります。

選択肢4. 炉筒は、他の部分より高温になるので、胴板にブリージングスペースを設けて応力を緩和する。

この記述が適切ではありません。

炉筒は燃焼室に近く、高温になりやすい部分です。
そのため、熱で伸びたり縮んだりして、応力が発生しやすくなります。

ただし、炉筒の応力を緩和するためには、波形炉筒にするなどの工夫が用いられます。
胴板にブリージングスペースを設けて炉筒の応力を緩和する、という説明は正しくありません。

選択肢5. 煙管には、伝熱効果の高いスパイラル管を使用しているものが多い。

煙管は、高温の燃焼ガスを通して、その熱を周囲の水に伝える管です。
スパイラル管は、管の内側や形に工夫があり、燃焼ガスの流れを乱して熱を伝えやすくします。

そのため、炉筒煙管ボイラーでは、伝熱効果を高めるためにスパイラル管を使っているものが多いです。

まとめ

炉筒煙管ボイラーは、水を多く保有するため、蒸気使用量が変わっても圧力が安定しやすいボイラーです。
また、加圧燃焼方式、戻り燃焼方式、スパイラル管などにより、燃焼効率や伝熱効果を高める工夫がされています。

今回のポイントは、【炉筒の熱による応力を緩和する方法】です。
炉筒は高温になるため応力対策が必要ですが、胴板にブリージングスペースを設けて炉筒の応力を緩和する、という説明は適切ではありません。

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